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COSMIC Epoch 1.11、xdg-dialog-v1に対応しハイブリッドGPUの問題を修正

COSMIC(コズミック)Epoch 1.11は、Waylandのxdg-dialog-v1でモーダルダイアログを最前面に保ち、ハイブリッド構成のノートPCではゲームを正しいGPUで起動します。1.10の12日後の公開です。

著者 Tech AI Wire Team

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GitHub上のCOSMIC Epoch 1.11.0のリリースページ。libcosmic、アプリライブラリ、アプレット、コンポジターのcosmic-compの修正が並んでいます。

System76は2026年10月20日、COSMIC Epoch 1.11を公開しました。同社がLinuxシステムのPop!_OS向けにRustで書いているデスクトップのポイントアップデートです。ポップアップのダイアログがほかのウィンドウの後ろに隠れなくなり、グラフィックチップを2つ持つノートPCでは、ゲームが正しいチップで起動するようになります。どちらも、COSMICをメインのデスクトップとして使う人にとっては日常的な不満でした。

COSMIC Epoch 1.11とは

COSMICはデスクトップ環境です。Linuxの上で動くパネル、アプリランチャー、ウィンドウマネージャー、設定アプリをまとめたものです。米国のLinuxコンピューターメーカーであるSystem76が、Pop!_OS向けにプログラミング言語のRustで開発しています。「Epoch 1」は最初の安定版の世代で、1.xの各リリースで機能と修正が加わります。

プロジェクトのGitHubのリリース一覧によると、今回のリリースは10月8日に出たEpoch 1.10の12日後です。夏以降、リリースの間隔は安定しています。

リリース日付
Epoch 1.8.09月10日
Epoch 1.9.09月23日
Epoch 1.10.010月8日
Epoch 1.11.010月20日

9月にはEpoch 1.9で画像ビューアーとオンスクリーンキーボードが加わりました。バージョン1.11はそれより小規模で、COSMICの12ほどのコンポーネントにわたる修正で構成されています。

最前面にとどまるダイアログ

最大の変更は、COSMICのコンポジターであるcosmic-compがxdg-dialog-v1に対応したことです。Waylandは現代のLinuxの表示システムで、コンポジターはすべてのウィンドウを描画して重ねる部分です。新しく対応したxdg-dialog-v1は、Waylandのプロトコルです。プロトコルとは共通のルールのことで、このプロトコルを使うと、アプリはウィンドウをモーダルダイアログとして指定できます。

モーダルダイアログとは、「変更を保存しますか?」のような確認画面のように、応答するまで親ウィンドウの操作を止めるウィンドウです。リリースノートによれば、今回の対応は「モーダルダイアログがほかのウィンドウに隠れないようにする」ものです。これまでは、こうした確認画面がほかのウィンドウの後ろに回り込み、アプリが固まったように見えることがありました。

ゲームには正しいGPUを

多くのノートPCは、プロセッサーに内蔵された省電力のグラフィックチップと、より高速な独立したGPUを組み合わせています。こうした構成はハイブリッドグラフィックスと呼ばれます。性能の低いチップでゲームを起動すると、高速なチップが無駄になります。

Phoronixによると、COSMICのアプリライブラリは今後、「ビデオゲームで正しいGPUが使われるようにする」とのことです。リリースノートによれば、検索ツールのpop-launcherにもハイブリッド構成向けの同じ修正が入ります。

Epoch 1.11のその他の修正

GitHubのリリースノートには、コンポーネントごとに次の変更が並んでいます。

コンポーネント変更点
libcosmic(共通のツールキット)テキスト欄がEscキーを横取りしなくなり、メニューが1回押すだけで閉じるように。スクロールバーの余白を修正
cosmic-app-library検索の後、下矢印キーで最初の結果を選択
cosmic-appletsプレビューからウィンドウを閉じた後も閉じるボタンが動作。音量のスクロール操作のバグを修正
cosmic-comp画面が接続されていないとき、閉じたウィンドウを削除。仮想キーボードプロトコルを使う入力方式の不具合を修正
cosmic-osk(オンスクリーンキーボード)起動の合図がプライベートなD-Busシグナルで届くようになり、ほかの入力方式と併用可能に
cosmic-editJSONファイルを既定でテキストエディターで開く
cosmic-settingsタッチパッドに「タップしてドラッグ」と「ドラッグロック」の設定を追加。壊れていたスタートアップアプリのリンクを置き換え
cosmic-randrシリアル番号のせいで出力が壊れていた画面で、ディスプレイ設定が再び開くように
pop-launcher検索で大文字と小文字を区別せず、かっこ内の単語の扱いも改善

D-Busは、Linuxのデスクトッププログラムが互いにやり取りするためのメッセージの仕組みです。今回のリリースには、多くのプロジェクトの翻訳と依存関係の更新も含まれています。

開発者にとっての意味

1.11の大半は細かな仕上げですが、Linuxデスクトップ向けにソフトウェアを作る人に関わる変更が3つあります。

  • Waylandでダイアログを再テストする。 COSMICでアプリの確認ダイアログやファイルダイアログがほかのウィンドウの後ろに消えていた場合は、バグを報告する前に1.11で確かめ直してください。モーダルウィンドウの重ね順は、今ではコンポジターの役割です。
  • ハイブリッドノートPCでGPUの選択を確認する。 ゲームやGPUを多く使うツールを配布しているなら、GPUを2つ持つノートPCで、COSMICのアプリライブラリとpop-launcherの両方から起動してみてください。高速なチップで動いていることを確かめましょう。
  • 入力方式の作者は、D-Busの変更に注目する。 オンスクリーンキーボードは、プライベートなシグナルで起動するようになりました。仮想キーボードプロトコルの修正もいくつか入ったので、COSMICを操作する入力方式はすべて再テストしてください。
  • 2週間ほどごとのリリースを見込む。 チームのためにCOSMICをパッケージ化したりサポートしたりしているなら、少数の大きな更新ではなく、頻繁な小さな更新を想定しておきましょう。

出典

  1. COSMIC Epoch 1.11 Released With Wayland xdg-dialog-v1, Better Multi-GPU Handling - Phoronix
  2. COSMIC Epoch 1.11.0 - GitHub

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