Linux、古いARMコード24万7000行の削除へ
あるカーネルのブランチは、非推奨となった32ビットARMプラットフォームと、それらだけが使っていたドライバーを外し、約24万7000行を削除します。
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- lines of code the branch would remove in total
- 247k
- lines of ARM platform code, before counting drivers
- 55k
- patches in the removal series
- ~300
Linuxカーネルのメンテナーである Arnd Bergmann 氏が、約24万7000行のコードを削除するブランチを公開しました。非推奨となった32ビットARMプラットフォーム群と、それらのプラットフォームだけが使っていたデバイスドライバーを外すものです。Phoronixが2026年9月14日に報じ、ブランチ自体はカーネルのSoCツリーにboard-remove-7.3として置かれています。
興味深いのは、そのコードが実際どこから来ているかです。プラットフォーム側は合計の小さい方の半分にすぎません。
大半はドライバー
Bergmann 氏はプラットフォームのコードを約5万5000行としています。それを超える分は、対象のボードが消えれば残るハードウェアには不要になるドライバーのコードです。
「Linux 7.3での非推奨化に続き、古いARMプラットフォームを削除するとカーネルは約55k行軽くなる」と同氏は書いています。「しかし、それらのプラットフォームだけに関係する、いまや未使用のドライバーを削除すれば、おおよそ25万行のコードを削除できる」
ここでいうプラットフォームとは、あるチップやボードの一族のための支援コードです。カーネルがそこでどう起動するか、そのハードウェアのタイマー、割り込み、バスにどう到達するかを担います。ドライバーはその上に載り、個々のデバイスと話します。あるドライバーを使っていた最後の機械がツリーから消えれば、そのドライバーの呼び出し元はなくなります。
| 項目 | 行数 |
|---|---|
| 古いARMプラットフォームのコード | 約5万5000 |
| ドライバーを含むブランチ全体の削除量 | 約24万7000 |
| このシリーズが追加するコード | 約5000 |
| 参考:カーネルのソースツリー全体 | 約4100万 |
このシリーズは約300のパッチにわたり、その25万行を削除しながら約5000行を追加します。
対象となるプラットフォーム
ブランチが対象とするのは、A1100、Footbridge、RISCPC、Orion・Dove・MV78xx0の一族、OMAP24xx、i.MX31、LPC18xx、そしてSTM32マイクロコントローラー向けの移植です。いずれも32ビットARMの設計で、最も古いものはARMが携帯電話や組み込みボードの標準的な選択になる前の時代にさかのぼります。
ツリーを追ってきた人にとって、ここに驚きはありません。これらのプラットフォームはLinux 7.3で非推奨とされました。それが、削除が近いというカーネル流の予告です。
いつ入るか
時期は確定していません。Phoronixは、Bergmann 氏がカーネルのメーリングリストでLinux 7.4か7.5を検討しており、7.5の方が有力だと伝えています。ブランチはメンテナーが取り込むまでは提案にとどまります。注視すべきバージョンは7.5です。
これは注目に値する流れの続きです。Linux 7.4はUnixWareのブートファイルシステムであるBFSを削除しました。理由はほぼ同じで、利用者のいないコードは実際の保守コストを生むからです。
開発者にとっての意味
自分が出しているものがこれらのプラットフォームに触れていないか、取り込みの後ではなく今すぐ確認してください。確認は簡単です。カーネルの設定と、ツリー外のドライバーすべてを、上に挙げたプラットフォーム名と、対応するmach-ディレクトリで検索します。
これらのチップ上で製品を維持しているなら、これは緊急事態ではなく判断です。コードが今後数年残る長期安定版カーネルにとどまることもできます。プラットフォームをツリー外のパッチ群として自分で持ち続けることもでき、その代償はリリースごとのリベースです。あるいは製品をサポート対象のチップへ移します。最初の選択がもっとも安く、問題を終わらせるのは3番目だけです。
それ以外の人にとって、影響は間接的ですが実在します。誰もビルドしないドライバーでも、ツリー全体の変更、APIの改名、静的解析の実行のたびに巻き込まれます。それを削除すれば、そのハードウェアに関心のない人に降りかかっていた種類の作業が消えます。それがこうした削除の論拠であり、削除が繰り返される理由です。
より大きな示唆は、カーネルが自分の歴史をどう扱うかにあります。ここでサポートは黙って引き下げられていません。プラットフォームは1リリース前に非推奨と示され、削除は査読可能なブランチとして現れ、長期安定版カーネルが逃げ道として残ります。古いハードウェアに依存しているなら、その非推奨の告知こそ動くべき合図であり、それはすでに出されています。
出典
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