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ARCTIC、Linuxファンドライバーをデュアルライセンス化しBSDへ開放

ARCTICのarctic_fan_controllerドライバーは、Linux 7.4でGPLv2+からGPLv2+とBSD-2-Clauseの併記に変わります。8.99ドルの機器のコードを他のOSも使えます。

著者 Tech AI Wire Team

3 分で読めます

小型で黒いPC用ファンコントローラー基板。ファン用のコネクタが並び、USBケーブルとSATA電源ケーブルが伸びている。背景は無地のグレー。

ARCTICは、Linux向けファンコントローラーのドライバーのライセンスを、GPLv2+だけからGPLv2+とBSD-2-Clauseの両方へ変更します。Phoronixは2026年9月13日にこの変更を報じ、Linux 7.4に向けたhwmon-nextブランチに入ったとしています。狙いは、GNU GPLを避けるシステムでも同じコードを使えるようにすることです。

このドライバーは、カーネルのツリーではarctic_fan_controllerと呼ばれます。hwmonという、温度、電圧、ファンの回転数といったハードウェア監視を扱うサブシステムに置かれています。ハードウェアはデスクトップのケースファンを制御するUSB機器で、Phoronixは価格を8.99ドルとしています。

2つ目のライセンスで何が変わるのか

ライセンスとは許可であり、ここでの2つは異なる条件で許可を与えます。GPLは、変更したコードを配る人に、その変更を同じライセンスで公開することを求めます。BSD-2-Clauseは著作権表示を残すことだけを求め、企業が変更版をソースを公開せずに出すことを許します。

デュアルライセンスとは、そのファイルが両方を持ち、使う側がどちらかを選ぶということです。Linuxから何かが取り上げられるわけではなく、これまでどおりGPLのままです。変わるのは、ほかに誰がこのコードから始められるか、という点です。

Phoronixは目的をはっきり書いています。この変更は「to bring this fan controller driver to the BSDs」と考える人の助けになる、と同記事は述べます。あわせて「other platforms where preferring something other than the GNU GPL」も挙げています。FreeBSD、OpenBSD、NetBSDはいずれも基本システムにGPLのコードを取り込むことを避けるため、GPLのみのドライバーは彼らにとって事実上の白紙です。

ドライバーの向こう側にあるハードウェア

機器そのものは控えめです。ARCTICの取扱説明書によれば、最大10台のファンを駆動し、マザーボードのUSB 2.0ヘッダーに接続し、SATA電源を必要とします。ファンはデューティ比40パーセントから始まります。これは回転の速さを決める値で、0から255の範囲を取ります。説明書は最小のカーネルバージョンをLinux 7.2とし、本体はホットスワップに対応しないとしています。

Open Source For Youは2026年7月に、このコントローラーが10の独立したチャンネルを備え、それぞれを個別に調整し、ファンの回転数を毎秒1回報告すると報じました。同誌のホットプラグに関する記述は、説明書のホットスワップの一文と食い違っており、2つの資料は異なるかもしれない挙動を別の言葉で呼んでいます。出荷されている製品については説明書を基準としてください。

目を引くのは出来事の順序です。ARCTICは「did not use community-developed drivers」とOpen Source For Youは書いています。同社は「developed the Linux driver internally and submitted it to be included in the mainline Linux kernel before releasing this product」とのことです。顧客がハードウェアを買えるようになる前に、ドライバーは上流に入っていました。

開発者にとっての意味

真似るべきはライセンスだけでなく、この順番です。製品の出荷前にドライバーを取り込んでもらうということは、レビューの指摘がファームウェアをまだ変えられるうちに届くということです。先に出荷してから上流へ向かう会社は、もう戻せない決定を弁護する羽目になります。

思い込まずにライセンスのヘッダーを読んでください。デュアルライセンスのカーネルファイルはいまだに珍しく、項目が2つ並んだSPDX-License-Identifierの行だけが確かな手がかりです。LinuxのドライバーをBSDへ移植するなら、その1行が、そもそも着手できるかどうかを決めます。

自分でベンダー側のコードを書くなら、デュアルライセンスを推してください。ハードウェアの会社にいるなら、提出の時点でBSD-2-Clauseを足す費用はヘッダーの1行です。あとから足す費用は、貢献者全員を探し出して許可を得ることです。

これをカーネルの方針転換と読まないでください。これは1つのベンダーが自社のファイルについて下した判断であり、Linuxの方針の変更ではありません。Intelが自社のNPUドライバーの更新を自社の都合で出しているのと同じ、実務上の型です。興味深いのは、10ドルを切る価格帯で、消費者向け周辺機器のメーカーがBSDの利用者のことを考えたという点です。

出典

  1. ARCTIC's Fan Controller Driver For Linux Being Dual-Licensed With BSD-2-Clause - Phoronix
  2. Fan Controller Brings Native Linux Support - Open Source For You
  3. ARCTIC Fan Controller - User Manual - ARCTIC Support

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