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Python 3.10がサポート終了、5つのリリースで8件のCVEを修正

Python 3.10.22が3.10の最後のリリースです。Python(パイソン)3.10は2026年10月1日にサポート終了を迎え、3.11から3.14には最大8件のCVEの修正が届きました。

著者 Tech AI Wire Team

4 分で読めます

Python 3.10.22、3.11.17、3.12.15、3.13.16、3.14.8の公開を伝えるPython Insiderの記事のスクリーンショット。各リリースのダウンロードリンクが並んでいる。

数字で見る

CVEs fixed across the five releases
8
of them in the tarfile module
3
end of support for Python 3.11
Oct 2027
end of support for Python 3.12
Oct 2028

Python 3.10は、公開から5年後の2026年10月1日にサポート終了(end of life)を迎えました。最後の更新となるPython 3.10.22は、3.11.17、3.12.15、3.13.16、3.14.8と同時に公開されました。これらを合わせて、8件のセキュリティ上の欠陥が修正されます。3.10を使い続けている人には、今後はセキュリティバグを含め、一切の修正が届きません。

同じリリースで、Python 3.13はセキュリティ修正のみの段階に移りました。Python 3.14は、今回のリリースの中で最も新しいブランチです。

3.10にとってサポート終了が意味すること

「サポート終了」とは、Pythonのコアチームがそのバージョンの保守をやめることです。新しいセキュリティホールが見つかっても、そのバージョン向けのリリースはもう出ません。Python Insiderでのリリース告知は、その節目を率直にこう記しています。「これはPython 3.10のリングダウンです。リリースの仕組みの電源を切る前の、最後のリリースです」。

Linux Compatibleによると、3.10と3.11のリリース系列を管理したのはPablo Galindo Salgadoです。別れのあいさつは、Python 3.10が「シュヴァルツシルト・ブラックホールの内部への旅とともに」始まったことを振り返り、終わりもまたブラックホールで締めくくっています。ほかのリリースマネージャーであるThomas WoutersとHugo van Kemenadeも、告知に名を連ねました。

リリース告知によると、サポート対象の各ブランチの現状は次のとおりです。

バージョン今回のリリース状態サポート終了日
3.103.10.22サポート終了2026年10月1日
3.113.11.17セキュリティ修正のみ2027年10月
3.123.12.15セキュリティ修正のみ2028年10月
3.133.13.16今回からセキュリティ修正のみ今回のリリースでは明記なし
3.143.14.8最新ブランチ今回のリリースでは明記なし

告知によると、3.13.16は「3.13の最後の完全なメンテナンスリリースであり、今後の3.13のリリースにはセキュリティ修正のみが含まれます」。

8件のセキュリティ修正

CVEとは、既知のセキュリティ上の欠陥に付けられる公開の識別番号です。リリース告知には8件が挙げられています。いずれもすべてのリリースに含まれます。ただし、CVE-2026-87910は3.14には該当しません。

CVEモジュール修正の内容
CVE-2026-19553sslSSLContext.wrap_bio()が、引数のserver_side、server_hostname、sessionをチェックするようになった
CVE-2026-82049tarfileシンボリックリンクへのハードリンクによって、展開先フォルダーの外にあるファイルを露出させうる展開フィルターの穴をふさぐ
CVE-2026-15310zipfile1回の読み込みで展開するbzip2とLZMAのデータ量を制限し、際限のないメモリー使用を防ぐ
CVE-2026-19672tarfile展開フィルターが展開先の外にフォルダーを作るのを防ぐ
CVE-2026-19445sslSNIコールバックがコンテキストを切り替えたときのクラッシュを修正
CVE-2026-17084stringprep, IDNA両者をRFC 3454のUnicode文字規則に限定
CVE-2026-15806urllib.requestHTTPPasswordMgrのパスワードをURLスキームごとに区別し、HTTPSの認証情報が悪用されないようにする
CVE-2026-87910tarfileリンクがアーカイブメンバーの展開にフォールバックする場合にも、展開フィルターを適用

8件のうち3件は、.tarアーカイブを展開する標準ライブラリーのモジュールtarfileにあります。その展開フィルターは、展開先のフォルダーの外にアーカイブがファイルを書き込むのを防ぐ安全チェックです。3件の修正はいずれも、このチェックのすき間をふさぎます。

インストーラーとOpenSSL

5つのリリースのうち、すぐに使えるインストーラーが付くのは2つだけです。Python Discourseでの告知によると、3.10.22、3.11.17、3.12.15はソースコードのみの提供で、WindowsやmacOS向けのインストーラーはありません。Python 3.13.16と3.14.8にはインストーラーが付きます。

この2つは、同梱のOpenSSLもバージョン3.5.9に更新します。OpenSSLは、Pythonが暗号化された接続に使うライブラリーです。これはWindows、macOS、Android向けのビルドに適用され、3.14.8ではiOS向けも対象です。

これが開発者にとって意味すること

今すぐPython 3.10から移行しましょう。バージョンを固定しているすべての場所を確認してください。Dockerのベースイメージ、CIのテストマトリックス、pyproject.tomlファイル、サーバーイメージです。今後、3.10のイメージにセキュリティ修正が届くことはありません。

サポート期限を念頭に、移行先を選びましょう。3.11への移行で得られるのは、2027年10月までのわずか1年です。3.12に移行すれば2年です。どうせ作業をするなら、3.13か3.14が最も長く使えます。

自分で作っていないアーカイブを展開するなら、まずパッチを当てましょう。アップロードされた.tarや.zipファイルを受け付けるサービスは、tarfileとzipfileの修正の影響を受けます。そうしたサービスを最初にアップグレードし、自分のコードでも展開フィルターを有効にしたままにしてください。

urllibでパスワードを送っているなら、確認しましょう。HTTPPasswordMgrの修正により、HTTPS用の認証情報が別のスキームで再利用されなくなります。urllib.requestでBasic認証のパスワードを設定するコードは、修正済みのリリースに移行すべきです。

古いブランチでは、ソースからのビルドを想定しておきましょう。WindowsとmacOSでは、3.11と3.12の修正はインストーラーなしで届きます。Linuxディストリビューション、コンテナイメージ、またはPythonをソースからビルドするツールから入手してください。

出典

  1. Python 3.10.22, 3.11.17, 3.12.15, 3.13.16 and 3.14.8 are now available! - Python Insider
  2. Python 3.10.22, 3.11.17, 3.12.15, 3.13.16, and 3.14.8 Ship as 3.10 Hits End of Life - Linux Compatible
  3. Python 3.10.22, 3.11.17, 3.12.15, 3.13.16 and 3.14.8 release announcement - Python Discourse

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