Mistral、Samsung主導で30億ユーロを調達(評価額210億ユーロ)
Mistralが30億ユーロを調達し、評価額は210億ユーロになりました。前回のほぼ2倍です。2030年までに欧州で1GWの計算資源を用意し、他社のオープンウェイト(重み公開)モデルも預かる計画です。
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- raised in the Series D round
- €3B
- post-money valuation
- €21B
- European compute planned by 2030
- 1 GW
- Series C, Sep 2025
- 1.7B EUR
- Series D, Sep 2026
- 3B EUR
Mistralは30億ユーロを調達し、誰でもダウンロードできる形でモデルの重みを公開し続けると述べています。このフランスのAI企業は2026年9月8日にシリーズDの調達を発表しました。ポストマネー評価額は210億ユーロを超えます。開発者にとって重要なのは、欧州最大のAI研究所が、オープンウェイトの方針を変えずに数年分の資金を確保した点です。
ポストマネー評価額とは、新しい資金を含めた企業価値のことです。Mistralの前回の調達は17億ユーロのシリーズCで、2025年9月9日に発表されました。今回はその1年後で、ほぼ2倍の規模です。
誰が出資したのか
主導したのはSamsung Electronicsです。共同主導として2社が加わりました。EQTが運用するScaleup Europe Fundと、PSG Equityです。
既存の出資者も複数が残りました。a16z、Nvidia、Salesforce Venturesなどです。新たな名前にはAdvent、BlackRock、ルクセンブルク大公国が並びます。国が直接出資するのは珍しく、Mistralの掲げる主張と符合します。
フランスのマクロン大統領はこの取り組みを「AIにおける第三の道を築くこと」と表現した、とTechCrunchは報じています。第三の道とは、米国でも中国でもないという意味です。
資金の使い道
Mistralによれば、資金は計算資源の拡大、インフラの構築、事業成長の加速、海外展開の拡大に充てられます。
具体的な数字は電力です。同社は2030年までに欧州で1GWの計算能力を用意する計画です。1ギガワットは大規模なデータセンター群の消費電力にあたり、いまやAI研究所が規模を語る標準的な単位になっています。
顧客が問い合わせをどの地域で処理させるか選べる仕組みも作っています。推論(インファレンス)とは、モデルが答えを出すときに行う計算です。それをどこで行うかを決めることが、Mistralの言う主権の実務的な中身であり、欧州の多くの公的機関では契約上の要件になっています。
同社は20か国で事業を展開し、政府と大企業を対象にしていると述べています。Microsoftとの提携は2026年7月に大きく拡大しました。
オープンウェイトの部分
オープンウェイトとは、学習済みのモデルファイルが公開されていて、手元の機材で動かせることを指します。オープンソースとは同じではありません。学習データやコードは非公開のままであることが多いからです。
Mistralは「主権的でオープンウェイトなAI」を中核の使命と呼び、2026年に公開した4つのモデルを挙げています。Mistral Small 4、Medium 3.5、Devstral 2、Leanstral 1.5です。その横には商用の製品群が並びます。企業向けのカスタマイズを担うForge、エージェント開発向けのStudio、長時間の作業に向けたVibeなどです。一覧にはOCR 4、物理系のモデル、Shieldstralというセキュリティ製品も含まれます。
目を引く点が一つあります。Mistralは、中国製を含む他社のオープンウェイトモデルを自社のインフラで預かると述べています。当サイトでは今年、中国とIBMの研究所がオープンウェイトの推論モデルを公開したことを取り上げました。Mistralは、データを国外に出せない欧州の顧客のために、それらを動かすと申し出ています。
開発者にとっての意味
ここで有用な手がかりは、金額よりも継続性です。オープンウェイトを明確に掲げて30億ユーロを調達した研究所は、その方針を新しい出資者の前で約束したことになります。Mistral SmallやDevstralの上に何かを作っているなら、次の版もダウンロードできると期待してよい理由になります。
地域を選べる仕組みは、欧州の顧客に提供しているなら注目に値します。データの所在は通常、保存の層で扱われ、推論はその隙間として残ってきました。頼る前に、その保証が契約上のものか、努力目標なのかを確認してください。
1GWという数字は計画として受け取ってください。今日借りられる容量ではありません。2030年の目標であり、情報源には途中の節目が示されていません。今回の調達によって、いまのレート制限が変わるわけではありません。
最後に流れを見てください。この数日前には、DeepSeekが74億ドルの調達に近づいていると報じられました。評価額は740億ドルです。オープンウェイトの研究所が、かつて閉じた研究所のものだった規模の資金を集めています。ローカルでモデルを動かしたい人にとっては、最も好ましい流れです。
出典
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