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Z.aiとIBM、オープンウェイトの推論モデルを1日違いで公開

4 分で読めます

著者 Tech AI Wire Team

Terminal-Bench 3.0, before and after GLM-5.3's post-training
GLM-5.2
4.6%
GLM-5.3
28.3%
Two line-art cards bearing the Z.ai and IBM logos with a red open padlock hanging between them, above the words OPEN WEIGHTS.

オープンウェイトの推論モデルが二つ、1日と違わずに出た。MarkTechPostによれば、Z.aiは 2026年8月26日にGLM-5.3-FlashをMITライセンスで公開した。DataNorthによれば、IBMは 2026年8月25日にGranite 4.2をApache 2.0で公開した。オープンウェイトとは、モデルの ファイルそのものが公開されていることだ。だから自分でダウンロードして動かせる。この二つ はほぼ正反対のハードウェアを狙っている。どちらかを選ぶ前に理解しておく価値があるのは そこだ。

まず、名前の落とし穴がある。GLM-5.3とGLM-5.3-Flashは別のリリースだ。DataNorthによれば、 GLM-5.3は2026年8月14日にコーディングとサイバーセキュリティの作業向けに登場し、 オープンウェイトは約2週間後と約束されていた。GLM-5.3-Flashは8月26日のリリースで、その 重みはすでにHugging Faceにある。

GLM-5.3-Flash - 大きく、呼び出しは安く、自前で動かすのは難しい

MarkTechPostによれば、GLM-5.3-Flashは総パラメータ3200億、トークンあたりの活性が180億の mixture-of-expertsモデルだ。mixture of expertsは、各トークンについてパラメータのごく 一部だけを働かせる。だからトークンあたりの計算量を大きくせずに、モデルを大きくできる。 ここでは288個のエキスパートのうち8個を活性化する。

MarkTechPostは、これがGLM-5シリーズで初のネイティブなマルチモーダルモデルであり、画像 と動画の入力を取り、コンテキストウィンドウが1,048,576トークンだと報じている。Z.aiは これを「GLM-5シリーズで初のネイティブなマルチモーダルモデルであり、最も安価で有能な コーディングモデル」と呼ぶ。効率の主張は具体的だ。GLM-5.2に比べてattentionの計算が 3分の1、KVキャッシュが4.4分の1になる。

売り込みが決まるのは価格だ。MarkTechPostは、入力100万トークンあたり0.15ドル、 キャッシュ済み入力100万トークンあたり0.03ドル、出力100万トークンあたり0.50ドルを 挙げている。Z.aiは、このモデルが「ベンチマークと実際のワークロードの全般でGLM-5.2を 上回り、価格はおよそ10分の1」だと述べている。

落とし穴も同じ報道の中にある。自前でホストするにはかなりのハードウェアが必要で、重みは 約306 GiBある。そして視覚の能力はGemini 3.7 Flashに劣る。

Granite 4.2 - 実際に動かせる大きさ

IBMは反対の方向に進んだ。DataNorthによれば、Granite 4.2はApache 2.0の下で30億、80億、 300億パラメータのサイズで提供され、約15兆トークンで学習されている。うち1兆トークンは 合成のコードだ。コンテキストは131,072トークンで、512Kまで拡張できるとされる。対応言語 は12だ。

目を引く設計上の特徴は、IBMが「thinking switchであり、一つのチェックポイントで段階的に 推論するか、直接答えるかを選べる」と呼ぶものだ。これは実務的に効く。モデルファイルは 一つ出荷し、推論トークンに払うかどうかをリクエストごとに選ぶ。DataNorthによれば、300億 のモデルはSWE-bench Verifiedで57.00を記録する。これはモデルに実際のGitHubのissueを 直させるベンチマークだ。

IBMはGranite Speech 5.0 Turbo CTCのモデルも4億7000万パラメータで公開した。DataNorthに よれば、NVIDIA H200上で12,600 RTFxのスループットに達する。

並べて比べる

GLM-5.3-FlashGranite 4.2
サイズ総3200億、活性180億30億、80億、300億
ライセンスMITApache 2.0
コンテキストウィンドウ1,048,576トークン131,072トークン
入力テキスト、画像、動画テキスト
重みの容量約306 GiB記載なし
名前が出たベンチマークGLM-5.3でTerminal-Bench 3.0が28.3%300億でSWE-bench Verified 57.00

これが開発者にとって意味すること

パラメータ数ではなく、どこでモデルを動かすかで選びたい。306 GiBの3200億モデルは、複数 GPUの配備かAPI呼び出しになる。30億や80億のモデルは、一台のマシンに載せられる。すでに 持っているハードウェアも含めてだ。要件がオフラインやオンプレミスなら、それを簡単にする のはこのリストの中でGraniteのサイズだけである。どちらのモデルのスコアが良いかとは関係 ない。

二つの目立つベンチマークの数字を互いに比べてはいけない。Terminal-Bench 3.0と SWE-bench Verifiedは別の試験だ。だから28.3%と57.00は同じ尺度に載っていない。ここで比較 できる数字は、同じベンチマークでのGLM-5.3とGLM-5.2だ。DataNorthは4.6%から28.3%への 跳躍を報じている。その伸びはpost-trainingだけから来ており、ベースモデルは変わっていない。 ベースがボトルネックでないことは多い、という有用な念押しだ。

どちらのライセンスも寛容だが、同一ではない。そして違いは法務レビューで出てくる。MITと Apache 2.0はどちらも商用利用と改変を許す。Apache 2.0は明示的な特許の許諾を加えており、 これを必須とする法務チームもある。どちらの上に作るにしても、自分の組織がすでに承認して いるのはどちらかを確認したい。

計画を変えるべき数字はGLM-5.3-Flashの価格だ。キャッシュ済み入力100万トークンあたり 0.03ドルなら、同じ長いコンテキストを繰り返し送り直すワークロードは劇的に安くなる。それ はまさに、ほとんどのエージェントと文書分析のワークロードの形である。昨年コストを理由に 長いコンテキストの設計を却下したなら、その計算はやり直す価値がある。まず自分たちの トラフィックでキャッシュヒットの挙動を検証したい。キャッシュ価格が効くのは、プロンプト が実際に繰り返される場合だけだからだ。