ReactOS 0.4.16、グラフィカルインストーラとWine 10同期を搭載
ReactOS 0.4.16が2026年8月29日に登場した。約18か月と2,808件のコミットを経て、グラフィカルインストーラ、新しいATAドライバ、Wine 10への同期が入った。
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- commits since version 0.4.15
- 2,808
- tracker issues closed in this cycle
- 381
- roughly, since the previous release
- 18 months
ReactOSは2026年8月29日、約18か月の作業を経てバージョン0.4.16を公開した。今回はテキストモードのインストーラをグラフィカルなものに置き換え、2009年から使われてきたストレージドライバを交換し、自前のWineフォークをWine 10.0まで引き上げた。Windowsを持たずにWindowsソフトを試す人にとって、ここ数年で最も役に立つReactOSのリリースである。
ReactOSはWindowsのプログラムとドライバを動かすことを目指すオープンソースのOSだ。Linuxではなく、Linuxの上に作られてもいない。Windows自体を作り直している。リリースノートによれば、今回の開発期間で2,808件のコミットと381件のチケット解決を数えた。
インストーラは1つのイメージになった
これまでReactOSを試すのと入れるのは、別々のダウンロードだった。試すためのLiveCDと、入れるためのBootCDがあった。バージョン0.4.16はこの2つを単一のイメージに統合した。
新しいグラフィカルインストーラはHermès Bélusca-Maïto氏が書いた、とプロジェクトのリリースノートは記している。Linuxiacは、基本的なパーティション管理も備えると報じている。リリースノートは狙いを簡潔に述べる。「test and install ReactOS using the same image」、つまり同じイメージで試して入れられるということだ。
Phoronixはこの結果をLinuxのライブ環境に例える。試すことと入れることが1つの媒体から行える点が同じだからだ。
ドライバの作業は聞こえ以上に重い
最大の修正はストレージだ。ReactOSは2009年から使ってきたATAドライバUniATAを、新しいものに置き換えた。ATAはハードディスクや光学ドライブをPCにつなぐ、古い側の規格である。
この交換は実際の不具合を直す。リリースノートによると、この変更は起動性能を改善し、INACCESSIBLE_BOOT_DEVICEというバグチェックを取り除く。バグチェックはWindowsでの停止エラー、いわゆるブルースクリーンの呼び名だ。Linuxiacは、古いドライバが新しい機種で起動の遅さや完全な失敗を招いていたと報じている。関連するチケットの1つCORE-3804は、2009年2月3日に登録されたものだ。
音声も作り直された。sklhdaudbusというドライバが、不完全だったhdaudbus.sysを置き換える。リリースノートによれば、Windows XPとWindows Server 2003に対応するHDオーディオのコントローラを扱える。
仮想マシンへの対応も進んだ。今回のリリースは非同期接続のサポートを追加し、Virtual PC 2007とHyper-V 第1世代でReactOSが起動できるようになった。DC21X4アダプタ用の新しいネットワークドライバも入った。これとは別に、システムのページテーブルエントリを拡張してNvidia環境の速度低下を直した。
変わった点を表で
| 領域 | これまで | 0.4.16では |
|---|---|---|
| インストール媒体 | LiveCDとBootCDが別 | 1つのイメージ、基本的なパーティション操作付きのGUIセットアップ |
| ストレージ | 2009年から使われたUniATAドライバ | 新しいATAドライバ、INACCESSIBLE_BOOT_DEVICEの停止エラーが解消 |
| 音声 | 不完全なhdaudbus.sys | sklhdaudbus、XPおよびServer 2003世代のHDオーディオ向け |
| Wineフォーク | Wine 2.xおよび3.x | Wine 10.0、Vista以降のAPIはビルドフラグの内側 |
| 16ビットアプリ | 非対応 | WineVDMを初収録 |
サーバーモードと16ビット対応
バージョン0.4.16はServer Coreというインストール種別を追加した。グラフィカルなExplorerシェルを無効にしつつ、Win32サブシステムへの完全なアクセスを保つ。Win32サブシステムとは、Windowsのプログラムが実際に呼び出す層である。PhoronixはこれをWindows Server Coreに例えている。
Wineの飛躍がもう1つの大きな要素だ。ReactOSは、Linux上でWindowsプログラムを動かすWineとコードを共有している。そのフォークはWine 2.xと3.xで止まっていた。今はWine 10.0を追いかけ、Vista以降のAPI対応はビルドフラグ経由で使える。WineVDMが初めて同梱され、16ビットのWindowsアプリケーションが戻ってきた。
成熟度についてプロジェクトの言い方は率直だ。LinuxiacはReactOSを「a work in progress rather than a drop-in replacement for modern Windows」、つまり現代のWindowsの差し替えではなく進行中の作業だと説明している。
これが開発者に意味すること
Windows専用のツールを保守しているなら、ReactOSを試す手間は下がった。イメージを1つ落とし、仮想マシンで起動し、自分のバイナリが動くか見ればよい。Hyper-V 第1世代とVirtual PC 2007への対応は、本題のテストに入る前のハイパーバイザとの格闘が減ることを意味する。
今日すぐ得をする層が2つある。ドライバとカーネルの開発者は、Windowsのように振る舞う読みやすく手を入れられる対象を得る。新しいATAドライバとHDオーディオドライバは、読む価値のある新鮮なコードだ。古い業務システムを保守するチームはWineVDMを得るので、16ビットのインストーラやユーティリティをようやくどこかで試せる。
Wineの利用者にも間接的な利点がある。2つのプロジェクト間を流れる作業がより多くの人に届く。8つのメジャーバージョン遅れのフォークはそれを妨げていた。Wine 10.0への同期が、両方に入る修正をどれだけ速く生むかを見てほしい。
ただし注意書きは厳しい制限として扱うこと。ReactOSを本番負荷にさらしてはいけない。テストが通ったことを認証と読んではいけない。互換性の目安とデバッグの場として使い、重要なことは本物のWindowsで確認しよう。
出典
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