Firefox 157、JPEG XLをRust製デコーダーで搭載へ
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Mozillaは2026年8月24日、JPEG XLを搭載する意向を公表した。Phoronixによれば、この形式は Firefox 157で全プラットフォームにおいて既定で有効になる。同バージョンは9月末に登場 する。興味深いのはMozillaが付けた条件だ。既存のC++製リファレンスデコーダーを採用する のではなく、Google Researchに新しいものをRustで書くよう委託した。そのデコーダー-- jxl-rs--が、Firefoxが搭載するものである。
なぜデコーダーを先に書き直させたのか
Mozillaは告知の中で委託内容をはっきり述べている。求めたのは「jxl-rs、安全で高性能、 コンパクトかつ互換性のあるRust製JPEG XLデコーダー」だ。Phoronixによれば、Rust実装が C++の道筋よりも選ばれた理由は性能と安全性の双方にある。またBugzillaは、Firefoxが リファレンス実装libjxlではなくjxl-rsを使う理由として、Firefox自身のアーキテクチャへの 統合のしやすさも記録している。
画像デコーダーは、ブラウザの中で安全でないコードを走らせる場所としてはおそらく最も 容赦のない位置にある。利用者が訪れるあらゆるサイトから届く敵対的な入力を、ページが 左右しうるサンドボックスの判断より前に解析するからだ。形式を搭載する前にメモリ安全な デコーダーを条件とするのは、その形式の推進側が払うに値する代償である。そして時間も かかった。Bugzillaは作業を2020年までたどり、いま搭載されるライブラリのバージョンは 0.6.0だ。
JPEG XLが得意なこと、そしてAVIFがなお勝つところ
Mozillaはこれを形式間の戦争として扱わない点で際立って明確だ。告知によれば、JPEG XLは 可逆画像、progressive rendering、既存JPEGを画質を落とさず再圧縮することに強い。一方 AVIFは写真的な画像、そして鋭い輪郭と平坦な面が混ざる内容でより強い。
実務上の違いはprogressive renderingだ。MozillaはFirefoxの実装がそれを優先すると述べ、 数キロバイトが読み込まれた時点で画像を表示できるとしている。そのうえで妥協点が、 Phoronixの引くこの一文に率直に示されている。「AVIFのprogressive renderingの対応は 基本的なものにとどまる。したがって非常に大きな画像では、JPEG XLでファイルサイズの 不利を受け入れる価値があるかもしれない」。搭載の告知としては珍しいことだ--自社の新しい 形式のほうがファイルが大きくなる場合を、提供側が名指ししている。
いまの対応状況
| ブラウザ | 状況 |
|---|---|
| Firefox 157(2026年9月末) | 全プラットフォームで既定で有効(Phoronix) |
| Firefox 152以降/Nightly | 実験的、設定image.jxl.enabledの背後(Phoronix、Bugzilla) |
| Chrome | 2023年3月のM110で対応を削除(Bugzilla)。Googleは現在、Blinkで既定で有効にする意向を正式化し、Mozillaと同時に公表(Phoronix) |
| Safari | 近年のバージョンで対応(Bugzilla) |
BugzillaはFirefox実装が扱う範囲を列挙している。progressive decoding、アニメーション、 CMS統合によるカラープロファイル管理、HDR、CMYKだ。未完了の項目も併記されている-- HDRの最適化、マルチスレッドデコードの統合、そして既定設定の切り替えそのものが、 いずれも未解決の作業として追跡されている。
これが開発者にとって意味すること
今月、画像パイプラインを組み直すべきではない。正直な状況はこうだ。Firefoxは意向を 公表し、BugzillaではNightly以外で設定は無効のままであり、既定の切り替えは未解決の 作業として追跡されている。したがって注視すべき節目は、この告知ではなく、9月末に Firefox 157が実際に出荷されることだ。
いま価値があるのは計測である。JPEG XLの際立った主張は既存JPEGの可逆再圧縮だ。だから 本番のJPEGが入った実際のディレクトリを用意し、標本を再圧縮して、バイト削減量と デコードの挙動を記録するとよい。その数値が、自分のサイトでパイプラインに手を入れる 価値があるかを決める。しかもそれは自分の画像に固有の値であり、他人の写真群による形式 比較では分からない。
非常に大きな画像を扱うもの--地図、スキャン、商品の拡大表示、医療や保存の画像--では、
Mozilla自身の指針がファイルサイズを犠牲にしてもJPEG XLを指す。数キロバイトで実用的に
描画される画像は、遅れて描画される小さなファイルに勝るからだ。それが自分の製品の説明
になっているなら、これは動くべき告知である。画像がふつうの写真なら、Mozillaがより
強いとする形式はAVIFのままであり、正しい行動はpicture要素のフォールバックを誠実に
保って待つことだ。
より大きな示唆は、形式がいまどう採用されるかについてである。コーデックが優れている だけでは足りなかった。Mozillaはメモリ安全性を搭載の条件とし、形式の推進側がRustでの 書き直しを支払ってその条件を満たした。新しいメディア形式をブラウザに入れたい者は、 これを新しい基準線として読むべきだ。そしてInterop 2026のもとでMozillaが web-platform-testsに統合テストを寄与したことを、同じ基準のもう半分として。
Sources
- Intent to Ship: JPEG XL - Mozilla Hacks
- Mozilla Presents Their Plan For Shipping JPEG-XL In Firefox 157 - Phoronix
- Bug 1539075 - (JPEG-XL) Implement support for JPEG XL - Mozilla Bugzilla